緑生い繁るカフェ たべるとくらしの研究所で
大森伃佑子さんがディレクターを務めるファッションブランド
《DOUBLE MAISON》の展示会がありました。
大森伃佑子さんといえば
オリーブ世代に絶大な人気を誇る現役スタイリスト。
私も高校生の時からお慕い申し上げていて、
受けた影響は計り知れず。
いまの自分のファッションスタイル
(や精神面まで)を作ってくれた先生のような人。
ヨーロッパのアンティークレースや
伝統的な織りや柄を取り入れたクラシックだけど
少女の反骨精神を混ぜ込んだ芯の強さを思わせるスタイリングや
高橋マリ子、緒川たまき、市川実日子、蒼井優など
私の大好きなモデルや女優さんに着せる着物のスタイリング。
夢みたいに甘くてファンタジックな世界を
魔法のように生み出してしまう
大森さんの仕事が昔も今も本当に憧れ。
蔦に包まれた夏の たべるとくらしの研究所前に
新作の浴衣が映えて、入り口からして
もう素敵なムード。
のれんが涼しげに揺れていました。
車を停めようとしていた私を
いきなり出迎えてくれたのは大森さんご本人。
ブルーのストライプのロングスカートの裾をフワフワせながら
トレードマークのおかっぱヘアに柔らかい笑顔で。
初めてお会いしたのに、私はもう嬉しくて嬉しくて
「大森さーん」と駆け寄ってしまいました。
そんな不躾な私の振る舞いは全く気にしていないような雰囲気で
私の全身をキラキラした笑顔で見つめ
「わぁーかわいい!おっしゃれねぇー!
このミナのワンピース私も買っておけば良かったわ。
もう買えないものね。理想の着こなしね!」
「この柄はほんとに好きで、装苑でも着物とコーディネートしたのよ。」
(ええ もちろん存じてますとも…)←私の心の声
などと、いきなり憧れの師匠に誉められて
私は天にも昇る心地に。
そのあとも飛び出す言葉の数々に
ファッションが心からお好きなのを感じたし
おしゃれというキーワードでお話をさせてもらえることに
心臓が震えました。
DOUBLE MAISONは着物と洋服、
アクセサリーや靴などの小物まで
トータルでおしゃれを楽しめるよう
大森さんがプロデュースしたブランドで、
店内は東京から持ってきてくれた素敵な物たちでぎっしり、
おしゃれな女性たちのため息でさらに熱気ムンムンでした。
買い物は全く迷わない私。
ひと目見た時に直感で決め試着したこのワンピースを
今日の記念に買いました。
普段ちょっと良いレストランに行く時や
卒業式などのセレモニーに着るために
永久に着続けたいと思います。
シルクの小さな襟とカフス。胸からウエストにかけて
コルセットのようにキュッと細くなったその下は
たっぷりとギャザーが寄った、
足首までのフレアスカート。
まるでイギリスの寄宿学校の制服のようなワンピースです。
年を重ねても永遠の少女性を失わないでいてほしい
という大森さんのメッセージが込められているに違いありません。
事実、大森さんは透明感溢れる所作が少女のようで、
ここまでエイジレスな女性はなかなかいないと思いました。
そして緩やかな物腰ながら、ファッションに関しては
まるでキャッチコピーのように端的で鋭い言葉選びをされるところに、
好きな世界を貫いてきたプロの格好よさをビッシビシと感じました。
ああ、どんなに忙しくても
好きな人には会いに来るべきだわ…良かった。
もう 今日は胸いっぱい。
お庭で、いつものたべるとくらしのスタッフの方
(大森さんのコーディネートでドレスアップしていて
見違えるほど素敵だった)が
入れてくれた酵素ゆずジュースを飲んで
ほっとクールダウンした私です。
うちに着いて 買い物のお礼にと頂いたお土産を開けて
またワッと嬉しくなりました。
ニセコの和菓子店、松風さんの寒水。
小さな羊さんがひとつ組み込まれていたのですが、
羊=ジンギスカン、北海道を連想させる粋なお土産です。
さすが すべてにおいて名スタイリストなのだわ。