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  • 2021.01.28 Thursday
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本は、新聞や雑誌の書評、または本好きな友だちの話から
気になったものをiPhoneにメモしておき、
書店でそれを探して中身を確かめて
買うかどうか決めることが多いのですが

時々、前情報なしに心に訴えてくる本があります。
今回はこの本がそうでした。

「ゆっくり十まで」 新井素子 (キノブックス)

シルバーの表紙にあぶく、魚、
お風呂に浸かるかわいい女の子。
ハードカバーだけど小さめのサイズ。

すべてが好みで、この本を持っていたい
という所有欲に駆られました。

新井素子のSF小説、
昔好きで少し読んでいたことがあったけれど、久しぶり。
昨年秋に出た新刊です。

恋の話や不思議な話がいくつか入った短編小説集で、
恋人と同棲している女の子が雪女だった前世を思い出す話や
擬人化された物の話など
ほんわか幸せな気持ちになるお話が並んでいます。

実際にはあり得ないようなファンタジーは
どこかで「いや、あり得る」と信じている自分がいて。

幽霊だって前世だって、
そんなもの無いと言ってしまえばそれまでで
存在すると思えばロマンが広がるわけで。





亡くなったおばあちゃんと孫娘が携帯電話で話す
「コンセント」というお話は
特にいいなぁーと思ってしまった。

誰しもがもうこの世にはいない大切な人と
また会って話したいと思うものです。

今の私は願わくば。

霊界に届くポストなんていうものがあれば、
父に手紙を書いて投函するのになぁ。

何かと手紙をよこすのが好きだった父のことだから
届いたらすぐに返事を書くに違いない。

太いモンブランの、青いインクの万年筆で眼鏡を外して
前のめりで字を書いている姿が
ありありと目に浮かんできます。









よく作りよく食べさせた冬休みでした。


長い休み中、毎日の昼食を用意するのもなかなか大変。
子どもがいる家庭はどこも同じかと思いますが、
食べ盛りな中2男子の食べる量は
小学生の頃とは比べ物になりません。

野菜も肉もいっぱい入った ラーメン チャーハン
オムライス 豚丼 そば うどん。

まるで学生食堂のノリな
大盛り日替わりメニューを食べさせた直後、
「ほかに食べるものは?」と言われる悲しみよ…。

中学生、今週から元気に学校に向かいました。ほっ。





嘘とミシンの仕事始めは1月4日から。
大切な布にジャキッとハサミを入れると心が鎮まり
針と糸を持つと楽しくて
やっぱり私は作ることが好きなんだなぁと思います。

新年一番最初の作品はオーダー品の Tu Tu Pouch。
母娘お揃いで使ってくださるそうです。


求めてくれる方のところに作品をお届けできる幸せ。
今年もひとつひとつのオーダー品に
誠心誠意取り組んでいきたいです。

それとは別に、レギュラー商品の補充や
新しい作品作りにも楽しく一生懸命に。

春には雑貨店fèveさんと一緒に楽しい催しも考えています。




温かい部屋で雑誌や本を読み進めるのも
冬休みの楽しみでした。

有料のメルマガでしか読めなかった
吉本ばななさんのエッセイが書籍化したので
ちびちび読んでいるのと
POPEYEの付録にolive復刊号!やっぱり買ってしまった。





話題になっていた
漫画版「君たちはどう生きるか」
読みました。


私は尊敬する叔父の勧めで
吉野源三郎の原作を中学生の時に読んで感銘を受け、
今も岩波の古い文庫本を大切に持っています。

この本は読む人に何を問うているかというと。

たとえばですが、道に人が倒れていたら?

1.すぐに助けて救急車を呼ぶ
2.誰かが助けるのを待ってあとから手伝う
3.遠巻きに眺めている
4.無視する


それぞれのその時の状況、キャパ、考え方、
人によって対処の仕方は違うとは思うし
その行動を良い悪いとは言えないのだけど

そんな場面に直した時
人として自分ならどうする?っていう
丸裸になったときの人間の、
根っこの部分を問うているのではないかと感じました。

中学生コペル君が直面したのは同級生へのいじめ問題でしたが
大人になった私にも胸に刺さるお話でした。

自分に恥ずかしくない生き方をしたいし、
いつでも他人にも自分にも誠実でいたいと感じました。





漫才コンビ・カラテカの片われ、
矢部太郎さんの本「大家さんと僕」。

矢部さんがお世話になっているアパートの大家さん
(元お嬢様の、かわいくてお洒落なおばあちゃん)との
交流や日常の一コマを描いた漫画です。

読み終えた時 ほんわり温かい気持ちになって
2人のことが大好きに。

ヒョロヒョロと細くて頼りない矢部さんのことを心配して
なにかと気にかけてくれる大家さんと、
たのしくお茶したり
伊勢丹に買い物に行ったりするうちに
ふたりは少しずつ仲良くなっていきます。

血が繋がっているわけでもないのに
ついには一緒に旅行まで行ってしまうふたり!

芸人としては押しが弱く、吹けば飛ぶ棒のような矢部さん。
芸能界の波にはなかなか乗れないようですが、
絵本みたいに素敵な出会いがあって、
そしてこんな面白い漫画を描く才能があれば
それだけで十分幸せな人だなぁと思いました。









いま20代の子たちにも人気の黒柳徹子さん。

好奇心旺盛で何にでも「まぁ」「すごい」「どうして?」と
素直な感動や驚きを大きな声に出して反応する徹子さんの姿を見るにつけ
この人ほど少女のまま大人になった女性はいないのではないかと
感じさせられます。

もちろん、私も大好き。
目一杯オシャレを楽しむ徹子さんがいるから私も
いつまでも頭に大きなリボンを乗っけていられるのです。

「タマネギのひみつ。〜黒柳さんに聞いた徹子さんのこと」(祥伝社)。
この本は《ほぼ日日刊イトイ新聞》に掲載された
糸井重里さんとの対談と、ふたりの往復書簡をまとめたもの。

徹子さんの淀みないおしゃべりは
予想もしない方向に転がりつつも
ちゃんと主題に戻ってくるのはさすが。
それに、糸井さんの相槌は小気味よく、
ふたりの声が文字から浮かんで聞こえてくるようです。


軽妙な会話のやり取りの中にも
徹子さんの審美眼を通して良いと認めた物や
生きてく上で大事にしている考えなどが
ステキなエピソードとともにたくさん登場して、
読んで幸せな気持ちになりました。

徹子さんといえば昼の連ドラ「トットちゃん!」を
毎日観ていますが
現在物語はトットちゃんの子ども時代から
多感な少女時代へと移っています。


徹子さんも戦争を経験された世代ですが、
いまドラマでは、ヴァイオリニストだったお父さんが
出征したままシベリアに抑留されて
行方がはっきりしていない状況にあります。





偶然にも最近こんな漫画を読みました。

「凍りの掌」おざわゆき作 (小池書院)。
絵本とわたし展で一緒に出展した作家さんが
「読んでみる?」と言って貸してくれました。

日本兵としてシベリアに抑留されていた著者のお父さんが
過酷な環境の中どうにか生き延びて帰国するまでの
壮絶な実話を漫画化したものです。

マイナス40度のシベリアでの壮絶な労働を想像し
読み進めるのが怖くて身体中がこわばり、
冷え冷えになる体験をしたのは初めてかも。
衝撃を受けました。

トットちゃんのお父さんは
シベリアでどんな目に遭っていたのだろう。
無事に朝さん(トット母)と
トットちゃんの元に帰って来られるのかな。

ドラマの行方が気になります。









毎年10月に受けることにしている成人病検診が終わりました。

今回もまたバリウムを飲むときにちょっと失敗し、
白いドロドロを口の両端から垂らしてしまって
腹話術の人形のようになりながら、
台の上でグルグル回されてきました。

検査後、バリウムしか入っていない胃にまず何を入れようか
(つまりランチを何にするか)自分の体に問いかけると、
足は自然にビーガン料理が食べられるカフェ
「physical」に向かっていました。

ここのお料理を食べるたび思うのは
野菜の素材の良さはもちろんだけど
それを生かす調味料の絡め方が絶妙だ、ということ。
下ごしらえが丁寧で心がこもっているのが分かる味なのです。

プチプチ音の出るお米、カリッと揚がったおから餃子など
食感も楽しみながら。
大満足のひとりランチでした。




食後はコーヒーを飲みながら
「社会人大学人見知り学部 卒業見込」若林 正恭 著を読了。

オードリー若林がダヴィンチで連載していたエッセイを
文庫本化したものです。

これはタイトルが表す通り、
芸人であるにも関わらずつい最近まで極度の人見知りで
かつ中二病を引きずっていた若林が、
彼ならではの解決策を見つけたことにより
精神的に大人になるまでを記した成長日記。

人見知りの上に自意識過剰でネガティブ。
かなり屈折していて色々と面倒くさい人間であったことが
数々のエピソードから窺い知れて、
「うわ、この感じ、うちの息子と同じだわ〜」
なんて思いながら、面白くてあっという間に読み終えました。

私自身は幼い頃からずっと、自分で言うのも何なのですが
素直だし、人見知り全く無いし、基本ポジティブ。

だからわが息子の不思議な生態を中々理解できずにいたのですが、
若林さんのこの本のおかげで
めんどくさい男子の謎が少し解けて、希望が持てました。









野宮真貴「赤い口紅があればいい」幻冬社

ミュージシャンの野宮真貴さんが出した
美とおしゃれと、生き方についての本。

20代からずっとあのスタイルの良さと
煌めきをキープしている野宮さんの
美の秘訣を知りたいと手にしました。

◎外見に自信がなかった野宮さんが
今は「美人」と言われる秘密について。

◎40を超えると「リアル美人」と
「雰囲気美人」が逆転する。←大いに同意。

他にも美しく見える写真の撮られ方、
野宮さんが実践して来た「手抜きおしゃれ」のやり方など
「要は美人に見えりゃいいのよ、簡単だから真似してみてね〜」と
美の先輩が親切に色々教えてくれるような本でした。




【徹子の部屋 キョンキョンの回は保存版】

野宮真貴さんはもちろん、
キョンキョンが真っ赤な口紅をつけている姿が大好きだけど、
赤い口紅が似合う人、究極は黒柳徹子さんかなぁ。






赤い口紅といえば YOKO FUCHIGAMI もね!


ロバート秋山の「クリエーターズ ファイルシリーズ」
面白くて何度も見てしまいます。


それにYOKO FUCHIGAMIって
全体の雰囲気がちょっと自分に似てる気がして…
笑えるのよね。



あっ、でも
あんなにデカくならないように気をつけなくちゃ!











夏に読んで面白かった本のこと。

選んだ3冊はどれも
「人の成長」について書かれたお話でした。


『ガケ書房の頃』山下 賢ニ 著 夏葉社

京都・左京区にあった、一風変わった書店『ガケ書房』。

この書店の経営者、山下賢ニさんによる半生記であり
書店論でもあるこの本には、
まるで一本の青春映画を見たような
ほろ苦い読後感がありました。


ガケ書房をはじめるまでの若い頃の話がまた面白くて。
両親に内緒で突然生まれ育った京都を飛び出し
東京に来た著者。

古書店員、新刊書店員、エロ雑誌編集者、
印刷屋、さまざまな職を転々としながら悩み、
もがく様子が赤裸々に語られ、
続きが気になってページをめくるのが
つい速くなってしまうほど。



また、本屋経営の裏側について書かれた箇所も興味深く、
お店を経営するひとには特に響く部分でしょう。

紆余曲折ありながら11年の営業を続けたガケ書房は、
今はありません。
かわりに新しく始めたお店『ホホホ座』は、
本だけでなく土産物も扱う謎のお店らしいです。

まだ行ったことがないので、
次回の京都旅行の際に必ずや、と思っています。





『ワンダー』R・J ・パラシオ 著 ほるぷ出版
(お気に入りのプーチン栞を挟みながら読了)

こちらは本好きの友人が
すごく良かったとお勧めしてくれた一冊。

生まれつき顔に障がいがある少年、オーガストが
いじめや差別を受けながらも成長していく物語です。
オーガスト本人だけでなく、
彼をとりまく家族、友人らの視点から
多角的に語られるストーリー展開。
それぞれの人物の心理にすんなり寄り添うことができ、
とてもドラマチックな本でした。


子どもの世界はときに残酷だったことを思い出したし、
障がい者と言われる方たちと共存していける社会についても、
いろいろ考えさせられました。

児童書なのですが、何度も胸が熱くなり、
ぐいぐい読ませる本でした。






文庫本になるのを待って購入した、
『逢沢りく 上・下』 ほしよりこ 著 文春文庫


14歳の美少女りくは、
アパレル会社社長のおしゃれなパパ(バイト女性と不倫中)と
完璧主義で賢いママと一緒に東京に暮らしています。

金銭的には恵まれた生活を送るものの
りくは両親と心を通わせていません。
そのせいか、泣きたくなくても都合よく涙を流せる
という歪んだ育ち方をしているのですが、
ある日関西の親戚のおばさんの家庭に預けられることで
最初はひねくれていた彼女が
だんだんと変わってゆくのです。

東京での暮らしには色がないけれど
物語の舞台が関西に移ったとたん、
紙面に色や匂いがついたように感じ、
生き生きと生活が動き出します。

おばさんの家は格好良さは全くないけれど、
飾らなくて温かい家庭です。
朗らかで世話焼きなおばさんと、
息子たちとの関西弁でのやりとりがとても愉快で。

ああ、やっぱり。
思春期の迷える子どもを安心させ優しく包むものは、
お金なんかじゃなくて、家族や、隣人や、教師の
まっすぐな愛なんだよなぁ。



そういえば 私が中学生だった頃のクラスに
お金持ちだけど家庭的な事情があって
学校近くの立派なマンションで
歳の離れたお姉さんと二人で暮らしていた女の子がいたな。

いつでも気だるそうで
クラスメイトたちを子どもっぽいと小バカにしていて、
普段はヨージヤマモトの服しか着ないと格好つけていたあの子、
本当はすっごく寂しかったんだろうな。

まるでりくみたい。
今は幸せに暮らしているといいけれど。






久しぶりに本のことを書いてみたのですが、
読書の秋にぴったりな
素敵な展覧会のお知らせをします。

15名の作家が好きな絵本を一冊選び
それをモチーフに作品を作る、
昨年大好評だった「絵本とわたし展」の
第2回目が開催されます。


会期は去年より長くなって10/19〜30の12日間。
場所はまた円山もみの木soです。


私は何の絵本にしようかな〜。
そろそろ考えなくてはなりません。









北海道、桜が咲く季節はまだ遠しといった寒さが続いていますが、
道端ではかわいいクロッカスの花たちが顔を見せてくれています。

新入生や新入社員さんたちは新しい環境で
ドキドキの毎日を送っていることでしょうね。





私も通った懐かしい中学校に先日息子が入学しまして、
母子ともにしばらくは落ちつかない日々になりそうです。


卒業式では大きくて立派に見えた子どもたち。
入学式では壁のように立ち並ぶ制服姿の先輩たちに囲まれて、
ものすごく幼く見えたので驚きました。

それはそれは皆コチコチに緊張していて。
心細さが伝わってきて切なくなりました。


さっそく授業が始まっていますが、
先生があれこれ優しくお世話してくれた小学校とは違い
日々の学校生活でも自主的にやらねばならないことが多くて
規律も厳しそうです。

きつい詰襟の学ランに20キロ近いリュックを背負い、
毎日黙々と登校していく息子の後ろ姿に
「がんばれー!」と気合いを送る私です。



中学の3年間は本当に短いと思います。
学校生活を1日も早く自分の物にして、
よい友人関係を築いて青春して欲しいな。


ガラスのハートを持つ思春期の彼です。
そっと背中を押したり、言い過ぎないよう時にはサッと引いたり。

そのへん上手く使い分けて、
いつでも元気な母でありたいと思っています。







そんな息子が『ジャンプ』デビューしました。

ジャンプは少年マンガ誌では
日本一の売り上げ発行部数を誇るそう。
本屋さんでも「ご購入はひとり一冊」の貼り紙がしてあります。


そんなに面白いのか、どれどれ。
パラパラめくってみると、私も影響を受けて好きになったアニメ
「ワンピース」や「銀魂」も連載をしているし
相撲マンガや料理マンガ、将棋マンガに幽霊マンガまで!!
なんでもありの誌面にNo.1の勢いを感じました。


私も中学生の頃は学校帰りに
Oliveやセブンティーンを買って帰るのが楽しみでした。
(ちなみに今は学校帰りに寄り道や
買い物をするのは禁止です。つまんないね)


いま私をときめかせる雑誌が一体どれだけあるだろう?
この話はしだすと長くなりそうなのでまたの機会に…。






マンガといえば、先週から始まった
TBSテレビドラマ「重版出来」が面白いです。






週刊マンガ誌の出版社が舞台のこのドラマ、
出演者が実力派揃い。
原作がマンガだけあってスピード感があり小ネタも満載。
副編集長役のオダギリジョーはかっこいいし、
毎週の楽しみになりそう。



他に見ようと思っているテレビは
クドカンのドラマ「ゆとりですがなにか」と
撮り貯めしてもらっているNHK 「とと姉ちゃん」。
コント番組の「LIFE!」。







ラブ イカ大王 ☆☆☆☆☆



























またまたかわいい絵本を見つけちゃいました。


『ニットさん』。たむらしげる
作・絵(イーストプレス)

編み物が好きなニットさん。





テーブルやお茶のポット。
身の回りのものはスイスイ何でも編んでしまうニットさん。

編み針を持つその手は止まらず、
猫や家、しまいには地球まで編んでしまいましたとさ。
そんな、ちょっと不思議な物語。


自由自在に何でも編めるニットさんが羨ましいな。

だけど編み物が得意だからって、名前が『ニットさん』て!
私がミシンちゃんって呼ばれるのとはちょっと違う(だって屋号だから)。







無機質なものに柔らかいニットをかぶせるのって
すごくいいなと思うのです。

冷たくて硬い自転車のサドルに暖かい毛糸のカバー。
昔おばあちゃんが余った毛糸で編んでいた
やたらカラフルな便座カバーを思い出しました。







パソコンを持ち歩くためのバッグも、こんなのがあったら欲しいな。

これは減らし目がないから私でも作れそうだ。






いつも布で作るふたごの流れ星のブローチも
毛糸で編んだらまた雰囲気が変わって
面白いかもしれません。


どこか気が抜けた雰囲気になるのが好きで
タンスにたくさん入ってるざっくりしたニットの服。


でも3月になったら少し寒くても春の服を着たいから、
ニットを着るのも2月いっぱいと自分の中で決めています。


あと少し、ニットさんの季節を楽しもう。












昨日、紀伊國屋書店の児童書コーナーで
よい絵本に出会いました。

「月夜とめがね」小川未明 作・高橋和枝 絵
(あすなろ書房)

「日本のアンデルセン」なんて呼ばれている小川未明の童話は
不思議で少し奇妙なお話が多いように思うのですけど、
何より言葉づかいが古風なところが好きなのです。


朗読すれば更に良さが増すので、
買ってからひとりで音読してみました。
ちょうど昨夜は満月でした。







森のはずれにひとりで暮らすお裁縫の好きなおばあさんが
月夜の晩、いつものように針仕事をしています。

ランプの灯りをたよりに
見えづらくなった目を凝らしつつ作業をしている間は
若い時のことや、離れて暮らす親戚や孫娘のことなど
空想の世界を縦横無尽に愉しむおばあさん。


そんなおばあさんの元にふたりの来訪者がやって来ます。






一人目の訪問者はめがね売りの紳士。

二人目は白ばらの香水工場で働く(ばらの香水ですって!)
美しい少女。
指の怪我を手当てして欲しいと頼むのです。

目がよく見えないおばあさんが
さっき買ったメガネをかけて傷口を見てやろうとすると、
少女は白いちょうちょの姿になって
いつの間にか裏庭の花園に消えてしまうのです。


おばあさんは たまげてしまうのだけれど、
すぐに気を取り直し
「みんなお休み。どれ、わたしも寝よう。」と言って
部屋の中に入ります。

月の輝きだけを残して
また森は静寂に包まれていく…。


と、まぁざっとお話するとこんな物語です。


うす青い月の光が水のように世界を照らす様子も
おばあさんと二人の訪問者の
のんびりとしたやりとりの描写も
うっとりとしてしまうほど美しく、
小川未明のゆったりとした古き良き美しい日本語と、
現代の画家による淡く優しいタッチの絵が
見事に溶けあっています。



これから、月のきれいな晩には
何度も読むことになりそうな絵本です。







他にこちらの本は、立ち読みしたのですが
心に残る本でした。

福島原発20キロ圏内の立ち入り禁止区域に指定された牧場
「希望の牧場」がこの絵本の舞台です。

牧場に取り残された被ばく牛や犬や猫たちと共に
自らの意志で牧場に残った、牛飼いのおじさんの実話。


「希望の牧場」森 絵都 作・吉田 尚令 絵
(岩崎書店)

もう売ることができない牛たちだけど
牛飼いの使命として牛たちを見殺しにはできないと
おじさんは世話をし続けます。

自分のやってることが 正しいのか間違っているのか日々悩み
まだ答えは出ないけど
目の前の動物たちが生きているから、ただ世話をする。


牛飼いとしての本能に従って生きるこの人の姿勢、
力強いこの絵本に胸打たれ、店先で涙が出てしまいました。


でも結局なんだか辛くて買えませんでした。
今回は「月夜とめがね」を買ってファンタジーの世界に逃げた私。


こちらの本は売り上げの一部が
希望の牧場の経営資金、
牛たちの餌代にそのまま渡されるそうなので
次の機会にはきっと購入しようと思っています。















GINZAの5月号の別冊付録が
『おとなのオリーブ」っていうことで
今回のGINZAの売り上げが
いつもに比べてどうなのかが気になります。
その数字は元オリーブ少女の生息数を計る数字といえるでしょうから。

あの頃中高生だった私は、他の読者と同じく
毎月3と18(北海道は3日遅れでしたが)の放課後は
本屋へ走るオリーブ少女でした。


おしゃれはもちろん 映画やアート 音楽 本。
オリーブから影響を受けたことは数知れず、
あの頃の感性や吸収した情報は血となり肉となり
今にいたっているわけで、
だから 復活した「おとなのオリーブ」を見ても
懐かしい…というよりは
自分の原点を再確認したという感じでした。


「そこに品と美しさとちょっとの毒があるかどうか」

物でも思考でも 何かを選択しなければならない時、
私はいつもこれを指針としているのですが
これはオリーブに教えてもらったことと思っています。






おとなになった今でも
感性やファッションに共通点を感じる同世代の人は
話してみるとたいてい
少女時代にオリーブを通過してきている人が多いみたい。


パール ストライプ リボン。 ほらほら。
好きなもの もうずっと変わっていません!


この、バレリーナのチュチュをイメージして作った片耳イヤリング
「prima」を欲しいと言ってくれた友人と
先日 物々交換をしました。


彼女はおいしい物や珍しいものを見つける天才で
いつ会っても艶やかな声にうっとりとさせられます。

腰まで届く豊かなロングヘアーが魅力的で、
マーメイドみたいだなぁと思いながら彼女を見てしまいます。







「絶対ともちゃん好きだよ〜」と言いながら
イヤリングと交換に彼女が渡してくれたのは、
なんと私の生まれた年のカレンダーがプリントされた
日本製のヴィンテージグラスでした!!


日に透かすと 金色と黒で描かれた王様と王女たちが
キラキラ光ってとってもきれい!





ラッピングの仕上げは
私をイメージしてつけてくれた2個の黒いリボン!!

いいわね 1個じゃなくてダブルってところがね。
おとなになったオリーブ少女に相応しいじゃないのって思いました。










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