3月上旬。
この時はまさかコロナウイルス騒動が
ここまで酷いことになるとは思わなかったので、
私たち母娘は昨年の秋から飛行機を予約してしていた
関西旅行を諦めずに強行しました。
またまたブログ更新を長いこと放置してしまいしたが、
旅日記からまた始めます。
読んでくれる方が
「旅っていいな。また自由に旅行に行ける日が楽しみだな」
と思ってくれたら、嬉しいです。
これは関空から大阪に向かう高速バスの車窓風景。
何の工場なのか分からないけど
無機質でカッコいいこの景色を見ると
大阪に来たなという実感が。
まだまだ足腰は大丈夫とはいえ、
久しぶりに飛行機に乗る母を連れての二泊三日の旅。
私ひとりではないから今回は予定を詰め込みすぎず、
なるべく京都でゆっくりするつもりでした。
が、その前に一軒だけ。
アンティーク品の展覧会のために
スウェーデンから一時帰国していた
skantiqueの由貴子さんに会いに、池田町に寄りました。
〈二十五の花の夕暮れ展〉。
彼女がスウェーデン中を歩き回って見つけてくる品々は、
モノであるのに誰かに大切にされていた記憶を持っているかのような
優しい温もりを感じるものばかり。
中には手工芸品として博物館級の価値があるものもあり、
今は私のところには来てもらうのは無理な物だとしても
手に取り見ることができるのが、実に幸せなひととき。
美術館でもお店でもそうなんですが
足を運び、自分の目で見ることをやめたくない
と思うのはこんな時です。
今回も「私との出会いを待っていたでしょう?」と言わざるを得ない
特別なアンティークを2品、選ばせてもらいました。
(今回の品のお披露目は後ほど…)
こんな時だからこそ、対面での再会がより嬉しく
最後はいつものようにハグし合いたかったのですが、
「今はダメだよね」ということで、
靴と靴をコツンと当て合う「武漢スタイル」で挨拶して
バイバイしました。
さてさてここからは阪急電車でまっすぐ京都河原町へ。
賑やかなアーケードを歩きつつ三条に着く頃には、
少しずつ日も暮れて。
どこからともなく香の匂いが漂ってくる京都の変わらない町並みに
「帰ってきたー」と感じるのは毎回不思議です。
今回2泊するホテルは三条のイノダコーヒすぐそば。
重要文化財に指定されているレトロビルをリノベーションした
『The share hotel TSUGU』 です。
国内外のアーティスト作品や洋服を販売する
ギャラリーを併設したロビーからして
何だか面白そうな感じ。
京都の街は観光客が激減したため、直前予約で
かなり宿泊費をディスカウントしていました。
だから今回は3人まで泊まれる広い部屋を予約してみました。
母とふたり、さっそく荷物を広げてお茶を淹れて。
ベッドで足を投げ出し、家事もしなくていい。
自由気ままな母娘旅のはじまり〜。
夜ご飯は、日本酒が好きな母のために
珍しい地酒と京料理が楽しめそうと予約した
河原町荒神口の『ふくら』さんへ。
これは名前に惹かれて頼んだ1杯目のお酒、「花と猫」。
『ふくら』はカウンター8席のみ、
若いご夫婦ふたりで経営されていて
気張らずゆっくり寛げるお店でした。
何を食べても一瞬言葉を失うほどおいしくて!
「春野菜と苺のごまだれがけ」や
最後に登場した「甘鯛のお茶漬け」。
今思い出してもよだれが出てきます。
それと不思議な旅のご縁を感じる出来事もありました。
女将さんは北海道・小樽のご出身。
更には隣に座ったふたりの女性のお客さんは
札幌の私の家の近所にお住まいだったのです。
偶然居合わせた方たちですが、話が弾んだ事は言うまでもありません。
時々こうしたミラクルが起きることがあるから
やっぱり旅は面白い!