1月からの新ドラマがもう始まってしまってますが
2019年の下半期のドラマは私的に豊作だったので
記しておきたいなと。
とうことで、約半年ぶりにテレビドラマトークしたいと思います〜!
興味がある方は読んでくださいませ。
ゴールデンタイムで一番ヒットだったのは
「俺の話は長い」(日本テレビ)でした。
6年間無職のニート青年・満(生田斗真)と家族の物語で
まず30分一話×2本という、
まるでドラえもんかクレヨンしんちゃんか?というスタイルが斬新だったし、
うまい役者による会話劇が毎回心地よかった。
満と姉ちゃん(小池栄子)との壮絶な口喧嘩にいつも板挟みになる
気弱な義理の兄(安田顕)、気難しい年頃の妹(清原果那)、
夫亡き後、喫茶店を営む優しい母(原田美枝子)
という味のある役者たちがひとつ屋根の下で繰り広げられる騒動。
「すき焼きと自転車」「酢豚と墓参り」など
タイトルに食べ物の名前が入っていて
おいしそうな台所と食事のシーンがあるのも
ホームドラマならでは。
小躍りするような嬉しいことがあったり
友だちや恋人の間で傷ついたり
毎日それぞれいろいろあるけれど
家族と食卓を囲む時間はいつの時代も自分に戻れて安心できる場所…。
なんだかこのドラマを観ていると実家を思い出すような
だれかが愛しいような、そんな優しい気持ちになりました。
それに、なぜかエラそーで自信家で、
いつも屁理屈で相手を論破してしまう満がどこか我が息子に似ていて。
一緒に観ていたからそれは言わなかったけど。
(親近感が湧いたのか息子も毎週クスクス笑ったり
ツッコミ入れながら楽しそうだった)
ラブストーリーも1本くらい観ておきたいなと
軽い気持ちで録画してもらっていたのが
結局最後まで夢中になってしまった
「G線上のあなたと私」。(TBS)
ヴァイオリン教室で出会った
年齢も環境も違う3人の男女が主人公。
大学生の理人(中川大志)と10歳近く年上の也哉子(波瑠)が
ゆっくりと恋に落ちていく流れには
原作のいくえみ綾の漫画だけあって充分ドキドキさせられました。
それと家庭がある幸恵(松下由樹)の
40代ならではの悩みや葛藤をからめつつ、
世代を超えた3人の心の交流を「音楽」を通して描いていたのが良かったな。
刑事モノのミステリーで面白かったのは
「ニッポンノワール 刑事Yの反乱」(日本テレビ)。
影がある刑事・清春役に賀来賢人。
アクションキレキレで、笑わないシリアス賢人もカッコよかった!
そんな清春が3億円強奪事件の犯人を追ううちに辿り着いたのが
悪の根元「ニッポンノワール」。
しかしそれは実は人体実験を行なってきた警察の地下組織だった…。
仲間だと思っていた同僚に裏切られたり
犯人が二転三転するストーリー展開は
王道ではあるが惹きつけられました。
最終話は決着がついたようなつかないような
モヤッとするラストだったので、
続編がまたあるのかも。
つぎは出ました、
マニアックな内容でドラマ裏街道を突き進むテレビ東京。
深夜に放送されていたドラマホリック「死役所」は
不思議な話が大好きな私たち親子は毎回
前のめりで観てました。
「死役所」は人が死んだらまず到着するあの世にある役所で。
役所に働く人間は全員現世で死刑囚という面白い設定。
(死役所でのお勤めが終わらなければ成仏できないのだ)
漫画が原作。(漫画の方がよりグロテスクで深そう)
死役所の職員で総合案内役のシ村(松岡昌宏)、
他殺課のイシ間(でんでん)、
生活事故死課のハヤシ(清原翔)、自殺課のニシ川(松本まりか)、
死産課のシン宮(余貴美子)。全員「シ=死」がつく苗字。
ドラマではそんな個性的な職員たちの元にやってくる死人たちに
現世での出来事を語らせ、
無事成仏させるところまでを描きます。
親による虐待で亡くなった小さな女の子、
初めてのデートで恋人の目前で交通事故死した女子中学生、
目標半ばで病死した芸人、信仰宗教と冤罪死刑囚、と
死人たちの現世での亡くなり方や事件は毎回かなりハードで
切なくて涙した回もありました。
松岡昌宏も、コメディからサスペンスから変人まで
ほんと幅広く演じれる俳優!
そしてこちらもテレビ東京なんですが
「ひとりキャンプで食って寝る」。
健人(三浦貴大)と七子(夏帆)が一話交代で登場
それぞれひとりで海に山にキャンプに出かけ、
飯を作って食って、寝る。
タイトルどおりのドラマなんだけど
健人は缶詰料理、七子は自分で魚を釣って捌いて天ぷらにしたり。
火の前で自分のためだけに料理をして考えごとをして、
という時間がとにかく美味しそうで
ひとりキャンプに行きたい!と思ったのは私だけではないはず。
毎回登場するゆきずりのキャンパー(ゲスト俳優)も楽しみで。
私も、大勢で騒ぐのは好きだけどひとりで行動することも同じくらい好きで
逆にそんな時間が無いとダメなので、
健人と七子には共感。
三浦貴大の回は横浜聡子、
夏帆の回は冨永昌敬がそれぞれ監督をしていて
全体に漂うショートフィルム感も好みでした。
最後に、2019年のNHK大河ドラマ
「いだてん 東京オリムピック噺」は
ひとことも台詞を聞き逃したくなくて毎週大切に観ていて、
無事感動のフィナーレを迎えました。
いだてんについて語ると長くなるので詳しく書きませんが
これを超える大河ドラマはなかなか無いと感じています。
テロが頻発し戦争の足音が近づいてきているような不穏な今の世界において、
2020年の東京で平和の祭典をすることの意義を
巧妙な構成で歴史を振り返りつつ、
笑いを混ぜながら視聴者に深ーく考えさせたクドカンの脚本、
とつけむにゃぁー!(とんでもない)。
登場人物はだれも彼もが愛すべきキャラクターだったけど
とくにやっぱり四三さん(中村勘三郎)とまあちゃん(阿部サダヲ)は
最高じゃんねー!
あ、物語の後半に出ずっぱりだった
岩ちん(松坂桃李)のキャラがかわいい上に男前だったのは
私にとっても一年見続けたご褒美だったのでしたー。