今年も9/12〜17 まで
札幌国際短編映画祭が開催されます。
世界各国から選りすぐられたショートフィルムには
短いからこそ監督のセンスや世界観がぎっしり詰まっています。
学生監督さんの中から
もしかしたら未来の巨匠も生まれるかもしれません。
それを一気に観られるお祭りですから
とても楽しみにしているのです。
今年は「ファミリー&チルドレン映画」部門の中から、
映画祭前に子どもたちが協議で受賞作を決める「子ども審査員」の募集があることを知り、
息子を審査員にして映画を語らせたらどんなになるかな?
という好奇心で勝手に応募してしまいました。
当日は「去年も行った短編映画のお祭りに行こう」
と上手いこと誘って出かけ、
着いてみたら 会議室に大きなスクリーン。
その前に長い事務机と椅子がズラリ並べられ
緊張の面持ちの子どもと
カメラマンや業界人風のオトナたちが数人。
見たことのない光景に戸惑う息子でしたが、
司会者の男性に「君たちみんなで選んだ作品に賞をあげて
映画祭で発表するという、これは素晴らしい仕事なんだよ」
と趣旨を説明されたあとは
映画好きな息子、ヤル気スイッチが入った表情になりました。
しめしめ。
選考対象作品の映画の長さは
最短で2分近く、長いものでは25分程度。
アニメあり、パペットアニメあり、実写ありの計13本です。
一本終わるたびに部屋が明るくなり、
渡された紙に感想や点数をメモしていきます。
集まった小3から少6までの10人の子どもたちは
見終わるとすぐにサラサラと書きこんでいる様子。
付き添いの親も後ろで作品を鑑賞できるわけですから、
(それも応募の不純な動機のひとつ)
私も13本の映画を堪能しました。
全ての映画が終わったあとは いよいよ
子ども達による審査が始まりました。
一人ずつ 自分の中で良かった作品を1位から3位まで
選んだ理由を含めて話し みんなの点数を合計して
受賞作品を決めていったのですが、
みんな 誰の真似でもなく
つたなくとも自分の言葉でしっかりと映画を語っていて
素晴らしい時間でした。
高学年の女の子の中には
映画評論家顔負けの見解を持って発表する子もいて、
とても感心しました。
こうやって どんな場所でも萎縮せずに
堂々と意見を言ったり、
納得するまで話し合って何かを決めたりすることは
これからの子たちにはますます必要だと思うのです。
狭い日本にとどまらず、世界に羽ばたいていけるように!
さて、1位は子どもたちに圧倒的支持を受けた
ある作品に決まりました。
私もこの作品がダントツですごいと思っていたので
決定の瞬間は鳥肌が立ちました。
というのも この作品はあまりにも斬新で、
映像・音楽・展開の全てがハイセンス&ナンセンス。
子どもには難しいのではないかなと思っていたから。
子どもたちを見くびっていたな〜
ありきたりなストーリーや映像じゃもう満足できない
目の肥えた子どもたちによって、
今まで観たことのない奇想天外な
ぶっ飛んだ作品が1位に選ばれたのは
自然なことだったのでしょう。
受賞作品は 未知の場所に連れて行ってくれる
夢のような映画でしたし、
子どもたちの感性に明るい未来を感じました。
受賞式まで作品名を口外してはならないと
言われているので書けませんが、
この監督の今後がとても楽しみです。
会議室に3時間こもっての審査会議。
さすがの息子も疲れた顔をしていたので
帰りは久しぶりにAfternoon Tea Roomに寄って
おいしいパフェを食べました。
映画について自分の話すことを、知らない大人たちが
真剣に受け止めてくれたこと
イチオシの映画が受賞作に決まったことは
彼の大きな自信になったのではないかな。
満足気にパフェを食べる顔から そう感じました。
9/12から始まる札幌国際短編映画祭では
《ファミリー&チルドレン部門》の作品13本が全部観られます。
この部門に限り、子どもは無料です!
他にも11部門以上ものカテゴリーがあり
6日間 朝から晩までやっているので
時間を調整して
ぜひとも沢山ショートフィルムを観たいなと
思っています。