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  • 2021.01.28 Thursday
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洋裁は自分と身内のためだけにたまにやるのですが、
型紙はMパターン研究所のが好きで利用しています。
(ほんとは自分でパターンが引けたら一番良いのですけど)


ガーリィラウンジさんに続き、
これまた長年ファンのMパターン研究所さん。
ソーイング読本《手の女》てのひと
が出版されました。



この本には 手作業をする様々な女性の
物づくりや生活に関するエッセイが載っていて、
《買えば何でもあるのに何故作るのか》という
究極の問いに対する答えが、
手の女たちの生きざまと共に語られています。

そして 自作したシャツをまとっている
彼女たちの写真も美しいのです。



もちろん、 写真のシャツが全て作れるパターンがついて、
普通の洋裁本では考えられないほど丁寧な
作り方がぎっしり載っています。








本を見て作りたくなったのは
このノーカラーの麻のざっくりシャツ。
艶のある藍色のリネンで仕立てて、
日常でたくさん着て 皺を育てたい。


Mパターン研究所が
まだネットでしかパターンを販売していなかったその昔、
気に入った型紙を自分のサイズで試しに購入してみました。

届いたパターンを使いレシピ通りに真面目に作ってみたら、
出来上がった服の着心地の良さと
ラインの美しさに驚きました。


縫製時にほんの少しの一手間をかけることと、
身体の丸みに沿う立体裁断を利用した
Mパターンの型紙そのものが優秀なんだということを
知ったのです。




今は大きな手芸店で何種類かのパターンを買えるようになりました。
サイズはネットで販売されているパターンほど
細分化されてないのですが、気軽に買えてよいですね。








会社員時代の大好きな先輩から、
ご自身が作られたワンピースを譲り受けました。


ちょっとAラインのシンプルな形と
いちごミルクのような美味しそうなピンク色が
「ロシュフォールの恋人たち」の双子姉妹のようで素敵でしょう?








エメラルドグリーンの水玉バッグを合わせてポップにしたり
グレーのコサージュを合わせてシックに…
コーディネートが楽しみなワンピースです。



洋裁の時間は無心になれたり、時には頭の中の整理ができたり。
《手の女》でいる時間は誰にも邪魔されない
静かなひとときです。



ふと、ピンク色の生地に大胆にジョキジョキ鋏を入れ
しつけ糸で留めて一気にミシンでダダダ…
と縫う先輩の後姿を想像しました。



豊かな時間が詰まっているこのワンピースを
大切に受け継ぎたいと思っているところです。






インターネットの靴屋さん《ガーリィラウンジ thé》。
http://girlielounge.net/
私はこちらの靴を愛用して10年余りになります。

ワンストラップの白いペタンコシューズ 、girlie 。
かかとをつまんでスポンとはけてしまう
一枚革のスリップオン、ハイジなどなど。


まだ赤ちゃんだった息子をベビーカーに乗せ
公園、美術館、買い物。
これを履いて どこまでもワシワシ歩いていたのを思い出します。



ガーリィラウンジさんのお店は
形、色、中敷の布をいくつかのパターンから選べる
セミオーダー制。

ジャスミン、ドロシー、カプチーノ、モモ、アリス…
ひとつひとつに素敵な名前がついています。


飾りすぎない品の良いデザインはデニムでも
スカートでも好きなファッションに合わせられ、
軽くて 履いてないくらい足に馴染みます。

上質な革を一足一足縫い合わせているのは
神戸の職人さん(おじいちゃんたち)だそう。


逃げる子どもを追いかける時にもダッシュがきくので、
小さなお子さんのいるママに激しくオススメです!







私、今は普段用にはもちろん、
たくさん歩く旅行時に特に重宝しています。


そんなガーリィラウンジさんですが、
お店を運営されているのは
私と同世代の働くママ、クラタさん。

10年間、ネットで買い物をする際に
メールで何度もやり取りこそしていましたが、
一度もお会いしたことはありませんでした。

でも お互いの息子の年が近いせいもあり、
勝手に親近感を抱いてはいたのです。


その彼女が先日、札幌の雑貨店《Siesta Labo.》で
5日間の展示会を開くため来札すると知り、
ドキドキしながら吹雪の中 駆けつけました。


クラタさんに名を名乗ると すぐに分かって
涙を流さんばかりに感激してくれたので、
私も胸が熱くなりました。


顔の見えないネットでの繋がりでも
メールの言葉ひとつでその人柄が伝わってくるものです。
クラタさんは、私がずっと思い描いていたとおりの
温かくてユーモアのある方でした。


2000年にお店を立ち上げてから
今年で13年になるガーリィラウンジ。

2パターンしかなかった靴も
今では15種類以上の品揃えになり、
たったひとりでお店を大きくされているのですから
本当にすごいことだなぁと感動しました。


私もインターネットで作品の販売をしていますが、
お一人お一人とのご縁を大切に、真摯に接していきたいと
気持ちを新たにしています。














週末は タイミングよく桜が咲いた東京へ遊びに行きました。


3月末に桜が満開だなんてやっぱりちょっと変です。
気温は低かったのですが、井の頭公園は
宴会組やボートに乗る人でたいそう賑わっていました。


いま話題になっている下北沢駅や渋谷駅周辺の再開発。
スカイツリー周辺もそうですが、
東京の街がどんどんきれいに生まれ変わっていくのが
少し寂しい気もしています。


吉祥寺。のどかな井の頭公園のこの風景は
いつまでも変わらないでいて欲しいな。







お洒落な街も少し裏道に入れば
猫が塀の上で寝ていたり
小さな兄弟が蹴り合いのケンカをしていたり!

(これには黙っておられず、喧嘩の仲裁→泣いた弟をなだめる、
までお世話しました)








《お気に入りの物があればお持ち帰り下さい》
の貼り紙とともに置かれた家庭の不用品。

東京に住んでいた時によく見かけた光景なのですが、
ごくたまに面白いものが捨ててあります。
札幌ではこういうシステム、見たことがありません。


要らないものをフリマやリサイクルショップで
手放すのも良いですが、これだと貰う方も捨てる方も
気楽でいいなぁと思います。






いつも旅は《いかに安く行くか》がテーマなのですが、
今回はJALパックの格安プランにしたら
ホテルが超豪華(自分比)で驚きました。






「目の前に日本テレビ社屋が見えるため格安」という
条件つきプランだったのに 手違いか何かで
東京タワーの見える素晴らしい部屋を案内され、
思いがけず天空人に。






ドラマ「泣くな、はらちゃん」の大きな看板が
日テレ前にドーンとありました。


家族みんな好きで毎週見ていたこのドラマが
この週末に最終回を迎え、
土曜日の楽しみがひとつ減ってしまいました。


優しくておかしくて
純な子どものようなキャラのはらちゃん。
実は 生きること、人を愛することがテーマの
壮大なドラマでした。








六本木・森美術館で
「合田誠展 天才でごめんなさい」を観ました。


美少女、漫画、戦争、歴史、エロスなどがテーマの現代アートで、
どれだけ天才なのかと楽しみにして行ったのですが、

残念ながら趣味に合わず。






18歳未満入室禁止の「大人の部屋」もあったので
そこには息子は入れず私だけ覗いてきましたが
その部屋は更に趣味じゃありませんでした。


そこはかとない色気が好きなもので、
どうも秋葉原的萌え系エロスには惹かれないのです。








桜の木がいたるところで満開で本当に綺麗。


半年ぶりにはく真っ白いバレエシューズで桜並木を歩き、
帰りの飛行機に間に合う時間まで
以前通っていたフランス語教室に顔を出して
授業の邪魔をしてきました。


先生の話によると、パリではいま
《カフェ リエジョア》というデザートが流行っているとか。
アイスクリームにコーヒーをかけた
アフォガートのようなパフェのようなものだそうです。


こんな話を聞くと
久しぶりにパリにも行きたくなりました。


札幌、東京、京都、そしてパリ。
好きな街には必ずタワーがそびえています。











ともに同じ会社に務め、激動の20代を過ごした
"オレの心の友" が今は尾道に住んでいます。

彼女から《春のびっくりプレゼント箱》が届きました。


大きな箱を開けるとまず目に飛び込んで来たのは
彼女の自宅のお庭に咲いた黄色いミモザ。
ひとつはリースにしてあって、
もうひとつはオアシスに挿したアレンジメントで。

そしてその下に たっくさんの蜜柑たち。
せとか、デコポン、はるみ、はるか、紅はっさく。

それぞれに愛らしい名前があるって教わりました。
尾道はもうこんな綺麗な色が溢れているのね〜
と想像してみると、やっと雪どけが始まった北海道から考えたら
夢のように眩しい世界。







そして箱の隅に小さな緑色のカゴ。
中には黄金色のリングが入っていました。


彼女は彫金作家。
ご自宅にある工房で生徒さんに教えながら
制作活動をしています。


tanpopo と名付けられたリングは
まだ世に出ていない新作だそうで
一足早く私の指の上で咲きました。







以前作ってくれた「毒きのこネックレス」も
手の温もりが残るような繊細な作品で
とても気に入っています。


彼女にはまた別の顔もあって。





わらべうたをお母さんと子どもたちに伝える
「おのみちわらべの会」を主宰しています。


小さな人たちと母親たちの心に寄り添い
美しいその声でわらべうたを唄う幸せな光景を
思い浮かべると


まろやかな瀬戸内海の光を受けて育った
みかんたちの色と重なって、
木洩れ陽の中にいるような暖かい気持ちになるのでした。











作・演出 沢則行さんによるフィギュアアート×能舞台
《OKHOTSK 〜終わりの楽園》を観ました。


フィギュアシアターは
人形劇の本拠地チェコで生まれた演出方法。
多くの日本人が幼い頃から慣れ親しんできた人形劇では
人間は黒子としてしか存在しないのですが、

フィギュアシアターでは人形と人形劇師が同じ舞台に立ち、
時には人間が演技をしたり
人形の心情を代弁する動きをするのです。


もうだいぶ前になりますが
東京で初めて沢さんの舞台を観た時、
その自由で大人っぽく洒落た舞台に驚かされたものです。


今回観た演目は故郷・北海道のために書き下ろした作品で、
遠い昔北海道にいたと伝えられる《オホーツク人》の哀しい物語です。


フィギュアシアターを能舞台で、という斬新な試みは
意外なほどしっくりくるものでした。

オホーツクの荒涼とした海原の映像や
冷たい海風がこちら側に流れてくる様子が脳内に浮かび、
狩猟や戦の雄々しさや人を恋しく思う気持ちが
ダイレクトに伝わってきました。

そしてコレギウム サッポロによるバロック音楽の演奏曲も
不思議な郷愁と悲しみを誘うものでした。


人形劇師の沢さんはチェコを拠点として世界中で活躍されており、
国際的な賞もたくさん受賞されています。
そして人形劇の勉強のため1991年に渡仏されるまでは
私の高校の美術の先生であった方です。


私はあまり勉強はしない高校生でしたが、
教科書には載っていないようなユニークな課題を出し
それを好きなようにやらせてくれ、
大げさなまでに高く評価してくれた先生の美術の時間は
とても楽しかったのを覚えています。


学生時代にムーミンの線描画に憧れ
フィンランドを貧乏旅行した時の話や
その頃作っていた人形を見せてくれた時のこと、
舞台を観ながらいろいろな記憶が蘇りました。


先生の人形は、私が今まで見たことのある
可愛らしい人形とは全く違っていて、
美しいのだけどどこか怖くて魂が込められているものに感じました。


ただかわいくて綺麗なものにはあまり魅力を感じなくなり、
毒や哀しみのようなものが裏に潜む作品に惹かれるようになったのは
先生の人形がきっかけかもしれません。


チェコに住まわれても時々日本に帰ってきて
こうして素晴らしい新作を生み出し感動させてくれる沢先生の
「創造への情熱」に触れることができ

私も好きなことは長く長く続けていこうと
とても勇気づけられました。







《ときどき古本屋、その名はジュンキ堂。
そしてまたの顔は…
乙女心を持ち合わせた不思議な会社員》
貴戸淳介さん。


彼が編集発行した
本と本にまつわる小冊子『冬のZINE』
札幌の街から生まれました。


イラストレーターいそのけいさんによる
いい具合に力の抜けた表紙画。


角が丸っこくて手に取りやすく
優しい印象の冊子ですが、
中身は60ページ近くもあって読み応え充分。


そして無料です!!








古書店経営者、書店員、司書、編集者、
ライター、歌人、カフェ店員など、
北海道、札幌、そして東京からも寄せられた
27人の執筆者による『本とそのまわりにあるもの』
をテーマにしたコラムが載っています。


それぞれの胸の中に 大切な本や本への思いがあり、
それがその人の人生を豊かに彩っているということが
熱く伝わってくる素敵な文章ばかりです。


私も、古本と雑貨の販売ユニット
メゾン ド トーキョー5号室の一員として
自己紹介的な拙い文章を書いています。


『冬のZINE』はまずは仙台のブックイベント
〈ちいさな出版市〉で配られましたが、
現在は以下の場所にて無料配布中です。


《札幌》

■書肆吉成
札幌市東区北25東7 1-17

■アダノンキ
札幌市中央区南1西6 第2三谷ビル2階

■BEAVERS BOOKS
札幌市中央区北7西14 28-23 朝日プラザ北7条B棟1階

■トロニカ
札幌市中央区南1西13 317-2三誠ビル2階

■Titi
札幌市中央区大通西12丁目 4-98西ビル♯202

《東京》
■古書ビビビ
東京都世田谷区下北沢1-40-8 土屋ビル1階


興味を持たれた方はぜひ、お持ちになってください。


私も数冊お預かりしています。
お近くの方はお声をかけてくださいね。






『冬のZINE』が置かれているお店のひとつ、
アダノンキさんの店内の様子です。

アダノンキさんは
ヨガスタジオやカレー屋、雑貨屋などが混在する
昭和の香りが残るビルの一角にあります。






世界の珍しいビールが飲めるカウンターがあって
古本(新刊やZINEも有)の世界を堪能できる
とても居心地のよいお店でした。







笑顔の優しい女性店員さんと少しお話しながら
美味しい珈琲を頂いたのですが

「昼下がりの人妻がこのカウンターで
アンニュイに過ごしてる光景が見られたら最高」

などと彼女が仰るものだから
ついそんな気分で選んでしまった
この度のお持ち帰り本は、

朝吹登水子「私の巴里 アンティーク」。


ベルサイユに構えた朝吹さんの邸宅と
大切なアンティークの品々を写真とともに楽しめる
優雅なエッセイ集です。


ため息がでます。








昨日登場したミミズクのミチルくんは、
おおきな木を飾るガーランドの中にいます。


モロッコエステのおうちサロンme chillさんのご依頼で
この春からのツリーを彩るガーランドを制作しました。






去年のクリスマス時期にはjoyeux noelの
文字入りのガーランドを作りましたが

今回はコットン生地で様々なモチーフを形どったものを
ビニールコーティングされた布に縫い付け、
モロッコ風のキラキラブレードやポンポン、
フリンジなどで飾りました。








星、ハイヒール、ハート、リボン、おうち、チェリー、
そしてme chillさんの玄関に住んでいる守り神のミミズク君などが
ずらっと並んでお客さまをお迎えします。






東京は20度の暖かさで春めいてきた
と聞きましたが、
札幌はまだまだ雪が降り続いています。


でも me chillさんのシンボルツリーには
一足早く春がやってきました!


緑が生い茂り、光眩しい季節になった時
ツリーとガーランドがどのような顔を見せてくれるのかも
楽しみです。



お近くの方はぜひ、宮の森の隠れ家サロン
me chillさんへどうぞ!


【おうちサロン me chill 】

札幌市中央区宮の森2条8丁目3-27
open 10時〜最終受付18時 (日曜定休)
TEL 011-676-4898 info@mechill.in












キャッ。
新キャラクターのミミズク君です。名前はまだない。

注: ガチャピンではありません。


明日以降、彼を含めた仲間たちを紹介しますね。






上映期間が短すぎてタイミングが合わず
観られなくて後悔の嵐だった映画、

『ニッポンのみせものやさん』。

いま日本に一座だけとなった「みせもの屋さん」。
これは、奥谷洋一郎監督が10年間の交流の中で
一座の旅と暮らしを追い続けたドキュメンタリー映画です。


旅芸人、流しのギター弾き、サーカス一座。
なぜか昔からこういう人たちが気になって仕方ありません。


日本各地を転々と旅しながら舞台に立つのって素敵だなぁ、
と少し憧れも抱いたりしていて。

みせもの屋さんの怪くてちょっと怖い舞台と、
彼らの暮らしを覗いてみたかったです。

DVD化されてもTSUTAYAには置かれないだろうな。






そして今すぐに観に行きたい映画は
『ジャンゴ 繋がれざる者』。

「一番好きな映画は西部劇」と語る
映画オタク、タランティーノ監督が
満を持してメガホンをとった異色ウエスタン活劇!
と聞いてワクワクしています。
このポスターもかっこいい。


よし、これはアクション映画好きな息子と行こう
と張り切っていたらなんとR15指定でした。


どうしてこんなに面白そうな娯楽映画がR指定?


R指定はついてなかったけど二宮くんが出ていた『ガンツ』の方が
よっぽど刺激が強かったではないか〜
全くもう、映倫ったらジャニーズに甘いんだから!
と憤慨していたら


「銃撃戦では派手に血しぶきが上がり
肉片が飛び散る激しくもシュールなバイオレンス」
と、ぴあの映画情報サイトで紹介されていました。


あ、こりゃダメだわね、すみませんでした。
ということで、一人で観に行きます!






悪役を演じるディカプリオ、憎たらしそうです。

今レオ様はサントリーのバーボン「ジム ビーム」の
CMに出ていますが、あれを見ると
まん丸い氷を入れたクールバーボンを飲みたくなります。


春を通り越して夏を想像してみる夜…なんです。












週末は北海道中ひどい暴風雪の天候でしたが、
札幌はまだかわいいもんだとニュースで知りました。

被害に遭われた人もたくさんいるので
札幌レベルの吹雪で何をと言われそうですが、
荒れ狂う吹雪の中を歩いて呼吸ができず前が見えなくなるとき
身の危険を感じます。

自然には逆らえない、人間とはちっぽけなもの…






ちょっと前に読んだ本の中から印象的だった3冊です。


西川美和『その日東京駅五時二十五分発』(新潮社)

日本軍の機密文書を扱う通信隊に配属された19歳の若者が、
終戦後に故郷の広島に帰るまでのお話です。
(西川さんの叔父さんの実話)

この物語には、今までさんざん見聞きしてきた
戦争の悲惨な情景は一切登場しません。

軍隊にありがちな血も暴力もなく、
のどかさすら感じる隊員生活を淡々と描写しているからこそ、
原爆を落とされた広島の現実をこれから知ることになる
少年の心理を想像すると背筋が凍ります。
物語は列車が広島駅に到着するところで終わるのですから。

あの戦争をこういう切り口で書くのか!
と映画監督でもある西川さんの才能に
また驚かされた一冊でした。




卯月妙子『人間仮免中』(インタープレス)



小5から統合失調症という精神病を患い
自殺未遂を繰り返しながらも、
生活のためにストリッパーやAV女優をしていた漫画家、
卯月妙子さん。


これは、彼女に生きる希望と喜びを与えた男性ボビーとの
愛の物語を描いた『実録漫画』です。

新聞の書評でキョンキョンがオススメしていたので
読んでみたのですが、これがホントに凄いマンガだった〜

統合失調症患者の幻聴、妄想のすさまじさといったら!
体験者が語るだけはあります。

自分も一緒にその壮絶な幻覚症状を
体験しているような気分になり、頭が疲れて
休憩しながらでなければ読めませんでした。


でも、還暦を過ぎた恋人ボビー
(純日本人のくたびれたおっちゃん)の
精神的なフォローと懐の大きさにホロリとなります、
卯月さんでなくても。


この病気がなかなか完治しない彼女、最後は歩道橋から飛び降りて
顔面が破壊されながらも一命を取り留めるのですが、
それでもなお、愛し支えるボビー。


激しすぎる恋愛の成れの果ては絶望
というのが王道ですが、
(映画ベティーブルーを思い出します)
この物語には生への希望がありました。


途中、かなり気分が沈みますが
読んでみたいという方がいたら、私に声をかけてくださいね。



そしてもう一冊、
いしいしんじ『ある一日』(新潮社)


いしいさんご夫婦の、
彼らの赤ちゃんが生まれてくる一日について書かれた本です。


いしいさんらしい神話的な表現で書かれた
生命誕生の描写も感動的なのですが

巻末の、奥さまが我が子に向けて思いを綴った『バースプラン』は、
母親としての無償の愛が痛い程伝わるもので
思いきり泣けました。


いつもながら装丁も、とっておきたい
素敵なものでした。







谷川俊太郎 詩×宇野亜喜良 絵 という強力タッグの絵本
『おおきなひとみ』(芸術新潮社)が
今いちばん見てみたい本です。






春を呼ぶウサギ。

外は吹雪ですが、少しずつ新しいブローチが生まれています。


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嘘とミシン商品取扱い店『 me chill 』

札幌市中央区南1西17 1-18 白樺ビル5階 502号室 011-676-4898 10時open~18時30分最終受付 日・祝 定休

『 雑貨店 fève』

札幌市白石区東札幌2条2丁目1-19 011-878-0330

嘘とミシンの作品通販サイト『minne』

http://minne.com/usotomishin

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