クリスチャン・ルブタンの美しいハイヒール。
こんな高いヒールで踊るなんて信じられない!
芸術性の高いヌードダンスショーが観られる
パリのナイトクラブ【クレイジーホース】。
その舞台でたった80日間だけ上演された
クリスチャン・ルブタン演出のショー【Fire】。
その舞台を映像化したドキュメンタリー映画
【ファイア by ルブタン】を観てきました。
そりゃあ、パリまで行って目の前でショーを観たいのは山々ですが
映像で見るクレイジーホースからも十分ステージの魅力が伝わってきました。
厳しい基準をクリアーしたダンサーたちの
鍛えあげられた完璧な流線型ボディーは 成熟した大人の女性の魅力に溢れていて
ただただ 見惚れてしまいます。
女性は年を重ねてこそ魅力を増すのだと
その価値を認めてくれるフランス、万歳〜!
また、セクシーさを表現するためにルブタンがあつらえた特別な靴の数々が
見事なヒップラインやふくらはぎと一緒に何度もクローズアップされるのですが、
これほど美しい靴と身体がこの世に存在するのかと
夢を見ているようでした。
アスリート、ダンサー、ヨギ…。
長いこと身体で何かを表現してきた人のボディは芸術品だと思うのですが
中でもヌードダンサーは殆ど何も身に付けない状態で
美しさや感情を表現しなければならないのですから
そうとう自分を律し努力を重ねてきたのだろうなと想像します。
ところどころに挟まれるルブタンのインタビュー映像からは
女性の脚を美しくみせたいという靴職人としてのプライドや
美意識の高さが感じられました。
ダンサーたちの動きはセクシーなのはもちろんなのですが
音楽(デイヴィッド・リンチが一部担当)や照明がスタイリッシュなのもあって、
一級のアート作品を鑑賞している気分になりました。
ただ…。
映画館には 〈外国人によるいやらしいストリップショー〉を期待して来たのか
アート系の映画では見かけないような中高年の男性も何人かいて、
途中で「なんか違うぞ?」と思ったのか そういう人たちは席を立っていました。
(もう、じゃま!)
たくさん席が空いているのに
わざわざ私の横に座ってきた脂くさいおっさんもいたし
(速攻席を離れてやった)
なんかもー、
普通の男性とヌードや筋肉の美しさについて
フラットに語り合うのは無理なのかなと 悲しい気持ちになりました。
このステージの素晴らしさを分かってくれるのは
女性以外ではゲイしかいないのかも!
ああ 近いうちに絶対パリでクレイジーホースを観るぞ〜!