ゴールデンウィークは、毎年恒例になりつつある
ニセコ、洞爺へ春を探しにゆく家族旅行へに行きました。
スタートした日は雨降りの一日でしたが、
残雪でスキーを楽しむ人もまだいました。
ホテルでのんびり。
ここは何度か訪れている アンヌプリにある古いホテルです。
あまりお金をかけ過ぎずに インテリアを感じよくリフォームして
心地よく過ごせる工夫がしてあるホテルが
最近増えてきたと感じます。
部屋のじゅうたんはゼブラ柄!
このホテルではライブラリーの真っ赤な長椅子に足を投げ出し、
「世界名作文学シリーズ」を読むのが気に入っています。
15冊ほどの文学集の中から今回は
ワルデマル・ボンゼルス作「みつばちマーヤの冒険」を。
この文学シリーズは古本屋の片隅で忘れ去られたような分厚い本ですが、
誰が描いたか知らねど、挿絵がとても良い雰囲気の本なのです。
自分の身よりも大きい朝露が目の前の葉っぱの上を滑り落ちる様子や、
天敵から命からがら逃げる恐怖。
「みつばちマーヤの冒険」には
一匹の蜂の目を通した自然界の営みの様子が
活き活きと描かれていました。
自分もマーヤくらいの身体の大きさの昆虫になった気分になり、
子どもの頃 こんな気持ちで草むらの茂みに隠れて遊んでいたことを
思い出しました。
あくる朝の子どもの日は見事な五月晴れ。
羊蹄山が頂上まで姿を見せてくれました。
吹く風はまだ少し冷たさを含み、
雪解け水がキラキラ光りながら
いっせいに川を下る様子が清々しいこの時期の北海道。
長い冬を乗り越えたあとに見せるこのフレッシュな景色が
一年で一番好きかもしれません。
ニセコから車を走らせ 洞爺湖へ。
天気が良いから湖面が静かにエメラルドグリーンを湛えていて
ずっと見ていると寝てしまいそうな程のどかでした。
このGWに今年の営業を再開したラムヤート。
かわいい赤ちゃんをおんぶしたパパ店主から
パンや 切らしていたエジプト塩などを買い込んで、
私はピクニックシートでぼんやり。
このヒトはどこに行っても身体を鍛えることを忘れません。
山や海ではもちろん、たとえ 新宿のビル街にいたとしても!
そして今回の洞爺では
夢か幻のように素敵な布屋さんと出会いました。
ラムヤートの裏に手作りで建てられた
小さな小さな小屋のお店、Nii(ニイ)。
聞けば店主の女性は出産を終えられたばかりで不在、
代わりに東京から移り住んで来たという可愛らしい女性が
お話相手になってくれたのですが、
幸せは伝染するのか、この春ラムヤート周辺のお店の方たちには
ベビーブームが到来した模様です。
子どもたちを育てながら おいしい食物に恵まれたこの美しい洞爺で
丁寧にお店をやっていくことの素晴らしさ、
(そして感じさせはしないけれどきっと大変であろうことも含め)
ひとつの生き方を垣間見させてもらいました。
Niiではちょうど フランスのアンティークフェアをやっていました。
私が買い求めたものは 偶然にも
以前、札幌の布フェスでいいなと思って寄った
友栄堂さんのセレクトした布たちでした。
好きなものって 場所が変わってもキャッチできちゃうものなのね〜