デイミアン・チャゼル監督作品「LA LA LAND」を観ました。
この映画は、人生経験がそれなりにある私のような世代には
若かりし日の甘酸っぱい日々を思い出し、
これから恋をするような少女たちには
胸ときめく煌びやかなラブストーリーに映ったことでしょう。
全編ではないけれど、豪華な楽曲とダンスと
ファンタジックな映像が物語を彩り、
ハリウッドらしい、ロマンチックな映画でした。
これからご覧になる方がいらしたら
ここは読まずにいて欲しいのだけど。
辛辣なことを言えば、
成就しなかった恋を引きずるのはいつも男。
そしてそこからステップアップして夢を形にするのは女なのだなぁ!
いやぁ〜男はつらいよ。男、がんばれ。
うちに帰ってからもずっと劇中の歌が頭の中に鳴り響き、
ふたりが恋に落ちた瞬間のシーンを反芻しては鼻歌を歌っていた私。
この高揚感とちょっと胸を締め付けられるような感情、
そしてカラフルなあの色づかいは
何かの映画に似てる…。
あれは、そうだ 「シェルブールの雨傘」だ!
互いに愛し合っていた修理工の青年と傘屋の少女が
戦争に引き裂かれ、別々の人生を歩む物語。
全編ミュージカル仕立てで展開されるジャック・ドゥミのあの名作だ!
と、気付けて嬉しかったのですが、
調べてみると監督はこの映画に影響を受けたと
公言していることが分かりました。
ほら、やっぱりね〜。
雪の降るクリスマスの晩。
ジュヌヴィエーヴ(カトリーヌ・ドヌーヴ)が
ガソリンスタンドでかつての恋人ギィに再会するシーンは
映画史に残る名場面ですが
それ以上にミシェル・ルグランの曲が好きすぎて、
なんども観たくなるシーンです。
そして「LA LA LAND」を観たあと
我が家にて不思議なことが起こりました。
「少し早めだけど」と旦那さんがホワイトデーの贈り物に
LA LA LANDのオリジナルスコアの楽曲集をくれたのです。
いつも映画を見に行く時は気まぐれで急に出かけるので、
今回もこの映画に行くことは言ってなかったのに。
そして更に驚いたのは、もう一枚が
ミシェル・ルグランの映画音楽集だったこと。
夫はいつからサイキック☆マジシャンになったのだろうか!
こんな偶然ってあるのだなぁとびっくりしました。
ミシェル・ルグランの映画音楽は言わずもがなの傑作ばかりですが
LA LA LANDの音楽も本当に素晴らしかったので、
どちらもとても嬉しい贈り物でした。