展覧会のあとは乃木坂を離れて浅草方面、蔵前へ。
「東京の心の姉」と慕っている友人と久しぶりに会うお嬢さんも一緒に、
この街を案内してもらう約束をしていました。
私は普段よっぽどの大雨じゃなければ傘をささないので
この日も持たずにスタスタ歩いていたのですが
じつは結構ザンザンと降っていたらしく、
会ったとたん「知美ちゃん、傘ささないの!?」
と笑いながら心配されました。
蔵前はもともと革製品やおもちゃ、花火などの
問屋や工房が並ぶ職人の街ですが
近ごろはお洒落なカフェや雑貨店が立ち並び、
昭和の粋なものと平成の新しいものが融合した
風通しの良い街という雰囲気を感じました。
細い路地の先にある雑貨店「CHEDOK(チェドック)」は
チェコの雑貨がいっぱいのお店。
ヴィンテージの紙ものや器、人形や布など
私好みの色あせた味わいの雑貨がぎっしりの店内に
「大阪にいるみたいだなぁ」と思ったら、
「南堀江のあたりに似てるよね」と友人。
そうそう、分かってらっしゃる!
「フーコショップ」という雑貨店も素敵なお店で
こちらではbanryokuという作家のサシェを自分用に買いました。
よくある無骨な形の手の雑貨とは違う
何ともいえない女性らしい艶めかしい手の表情に惹かれたのですが、
聞けばbanryokuさんは元々海外でパペット製作をしていた方だとか。
布選びのセンスも甘すぎずちょっと不思議で
心くすぐられる作風でした。
女性オーナーが選んだハンドメイドのものたちは
他にもひとくせある物ばかりが並んでいました。
ここにしか無いものを見に
またわざわざ訪れたいと思うお店でした。
蔵前散策とカフェでのおしゃべりで友人たちとの時間を楽しんだあとは
最後にひとり表参道へ。
この日が最終日だった展覧会、 YUKI FUJISAWAさんの作品を見に
PASS THE BATONにイン。
YUKI FUJISAWAは海外で見つけたヴィンテージの素材に
金や銀の箔を塗ったり染色し直して
一点物の洋服を作る作家さん。
どれもアバンギャルドなのにレース使いが女の子らしかったり、
着こなしてみたいと思うファッション性の高い作品に刺激を受けました。
すぐ近く青参道にある「ナタリー・レテ」のショップも
一軒まるごとナタリーの世界が詰め込まれた夢のようなお店でした。
この人にしか作れないと思わせる個性があるものには
やっぱり力が宿っているなと感じました。
なかなか止まない雨。
帰りの飛行機まであとわずかだったのですが
最後に今回もcallのカフェ「家と庭」に寄って
コーヒーを一杯だけ。
と、ここからは急いで羽田空港に向かったのですが
またまた私は飛行機に乗り遅れる事態を引き起こしてしまいました。
なんと空港ターミナルを間違え、
正しいターミナルに到着した時にはすでに遅し。
搭乗手続きが終わっていたのです…。
ひとりだとどうも気が抜けてよろしくありません。
さすがに2度目はないだろうと思いながら
カウンターに「すみません…遅れました…」と申し出ると
な な なんとまた!「今回は特別に次の便に空きがありますので」と
振替をしてくれたのです。
「行きも遅れたのにいいんですかー?」と思いましたが、
ありがたく振替させてもらい、
空いた時間は天ぷら蕎麦を食べながらゆっくり過ごし
飛行機を待ちました。
今回は、草間彌生展でもラッキーなことがあったのです。
開館時刻の10時より前に到着したのに
すでにチケットを買う長い列が出来ていて、
待ち時間は1時間。
まいった、もっと早く来るべきだったかと立ちすくんでいたら
近くにいた外国人のカップルが
「反対側のチケット売り場はまだ空いていたよ!」
と教えてくれたので並ばずに入れたり、
フーコショップのお姉さんには傘をいただいてしまったりと、
みなさんの温かいお助けにより
楽しく無事に旅行することができました!
たくさん優しくしてもらったことは
他人に親切にすることで返していこうと思っています。
やっぱり、Loveユー、東京。